NHKでミラノ・コルティナオリンピック特集が流れている。スノーボードのジャンプを競い合う競技では、一秒間に二・五回転している。と聞くと、全盲の出演者は「朝食べた納豆を回すくらいのスピードですね」と応える。ジャンプ台を手でなぞると、「でかい、きしめんみたいですね」と例えた。型にはまっていない回答に、僕は驚く。この人は経験した全てを動員して、伝えようとしているのだ。
今日は息子の誕生日、そして三人で過ごす最後の日。妻は明日から入院、娘を出産してから帰宅する。
義母が購入し届けてくれた救急車のデコレーションケーキに立てた三本のロウソクの火を、息子は四回目のふーで一本消して、七回目のふーで残りの二本を消すことができた。考えてみれば、救急車に火がつくというのも緊急事態だ。